半導体について簡単に説明

半導体とは

半導体エンジニアになるために、まずは半導体とは何かを理解しましょう。半導体は、電気を通す物質である導体と、電気を通さない物質である絶縁体の、中間の性質を持っています。電流の制御を行うもので、半導体チップやトランジスタといった製品のほとんどはシリコンで作られています。多くの技術系企業が密集しているエリアとして有名な「シリコンバレー」には多数の半導体メーカーが集まっていたこともあり、電子機器の心臓部であるシリコンが名称の由来です。

半導体の種類

半導体にはいくつかの種類があります。1つが、ダイオードやトランジスタといった単一の機能を有するディスクリート半導体です。もう1つが、複数のトランジスタを組み合わせ、複雑な機能を有するIC(集積回路)です。ICに収容される素子の集積度は製品によって異なり、大規模集積回路や超大規模集積回路などに細かく分類されます。基本的な半導体素子の種類として挙げられるのは、ダイオードとトランジスタ、そしてスイッチング機能を有するサイリスタです。

半導体の使用例

半導体はあらゆる製品に使用されています。スマートフォンやテレビ、洗濯機、冷蔵庫、LED電球などに使用されていることからも分かる通り、半導体は私たちの生活に密着しています。エアコンや炊飯器などでは、半導体が正確に温度をコントロールしています。その他にも、銀行のATMや鉄道、医療ネットワークなどの社会インフラにも深く関わっています。近年は車載半導体デバイスの進化が著しく、特にADAS(先進運転支援システム)の開発において半導体の重要性が高まっている状況です。高精細映像や超高速データ通信、自動車先進運転技術などの分野において、今後さらに必要になっていくでしょう。また、パソコンを動かすCPUやインターネットなどの通信に関する分野においても、これまでよりも需要が高まっていくことが予想されます。

私たちの生活を支えている

半導体がなければ私たちの生活は成り立たないといっても過言ではありません。スマートフォンが使用できず、多くの家電が機能を失います。今後、テクノロジーが進化することもなくなるでしょう。もはや、半導体は人々の生活に欠かせないものになりました。そして、その半導体を運用する半導体エンジニアは、社会的意義という意味でも非常に重要なポジションにいます。当然、需要も高く、多くの現場で求められており、半導体エンジニアとしてのスキルがあれば仕事に困ることはありません。興味のある人は、今のうちから半導体エンジニアに必要な知識を学んでおきましょう。