未経験でもできる「メンテナンスエンジニア」
メンテナンスエンジニアとは
メンテナンスエンジニアは、半導体製造装置のメンテナンスを担当します。半導体製造装置のシェアにおいて、日本は世界でもトップクラスのシェア率を誇ります。日本国内の半導体製造装置市場は今も拡大しており、東京エレクトロンやアドバンテスト、日立ハイテク、ニコンなどの専門メーカーが日本各地に製造拠点を構えています。
半導体製造装置の保守やトラブルシューティングには薬液やガスを用います。そのため、装置内の清掃や消耗したパーツの交換を行う必要があります。故障や破損などのトラブルにもメンテナンスエンジニアが対応します。トラブルによって生産が停止すると損失が生まれるため、早急に原因の解明と復旧を行わなければなりません。そのため、機械や電気などのハード面と、シーケンスなどのソフト面、両方の知識とスキルが求められます。現場の最前線で活躍するエンジニアとして、多くの企業で必要とされています。
メンテナンスエンジニアの仕事内容
メンテナンスエンジニアの仕事内容は、初級・中級・上級の3つに分けられます。初級は、半導体製造装置のメンテナンスです。あらゆるパーツによって構成された半導体製造装置は長時間休みなく稼働しているので、自ずと消耗し、汚れていきます。それが原因で製品不良やエラーが発生するため、定期的なメンテナンスが必要です。各パーツを工具で外し、清掃やパーツ交換を行った上で、正常に稼働するかを確認します。
中級は、半導体製造装置のトラブル対応です。故障などのトラブルが生じた際に、その原因を突き止めて適切に処理します。ソフトのエラーやパーツの不備など、根本的な部分に原因があると判断された場合には、システム全体の見直しを行わなければなりません。機械や電気、ソフトに関する知識だけでなく、安全衛生などについても学ぶ必要があります。
上級は、新しい製造ラインの立ち上げです。新しい製品を開発する際に導入する半導体製造装置の選定や設置、ラインを稼働させるまでのサポートを行います。
未経験でも挑戦できる
メンテナンスエンジニアは未経験でも挑戦できる職種です。事実、求人情報に「未経験者歓迎」と記されているケースも多いです。半導体業界で活躍したいと考えているものの、全く別の分野で働いていた人にとっては挑戦しやすいでしょう。企業によって職域は異なるものの、自社製品と取引のある顧客の現場に赴く機会が多いので、自社と取引先の橋渡し役となれる人材が求められます。そのため、円滑に業務を進めるためのコミュニケーションスキルも必要です。